2010年 07月 09日
あ!昨年の今頃はパリだった! んじゃ今日と同じ日、どこにいたのかなと写真のデータをチェックしたところ ここにいましたわ。 中世美術館 - Musée national du Moyen Âge Thermes et hôtel de Cluny - 美術館はブルゴーニュのクリュニュー修道会・修道院長の別邸として14世紀に建てられたもの。 ゴシック後期とルネサンス期の建築が合わさった美しい建造物。 15世紀に再建されて現在の形になりましたとさ。 この時の旅行はローマからパリ入りしました。 ローマの遺跡を見て来た私達にとって(特に私は)もううんざり! 風呂場跡が何でそんなに騒がれるわけ?? 古代ローマ人が優秀だったとか、一体いつの話やねん。 今はどないなん?? それはさておき、ここに来た目的は・・・。 人間の五感をテーマにした6枚の連作からなるタピスリー 「貴婦人と一角獣 - La Dame à la licorne -」 を観るため! こちらはその中の 味覚 貴婦人が、侍女の持つ杯からドラジェ(お菓子)をつまんでいます。 15世紀、パリでデザインされフランドルで織られたこのタピスリーは 19世紀、小説家プロスペル・メリメ (著作カルメンなど・彼は文化財保護技監として 歴史的建造物や遺跡などを調査・修復した) によって発見され 作家ジョルジュ・サンドが自身作「魔の沼」の中で このタピスリーを賞賛したことから、一躍有名になりました。 聴覚 貴婦人がオルガンを弾き、動物たちがその音色に酔いしれています。 こちらは 視覚 一角獣が貴婦人の膝に前脚を掛け、彼女が持つ鏡に映る自分自身を覗いています。 貴婦人はえらいブサイク(なんで?)に見えるんですが、一角獣の愛らしいこと! 嗅覚 花輪を持つ貴婦人がメッセージを放っているわけではなく 左端のこの猿ですわ、主人公は。 猿が花の匂いを嗅いでいます。 せっかくなのでライオンくんもアップでよろしく。 触角 貴婦人が右手で旗を持ち、左手で一角獣の角に触れています。 そして最後の6枚目 - A mon seul désir - 我が唯一の望みに テーマが明確でなく謎が多いとされています。 他の5枚のタピスリーで貴婦人は首飾りを着けています。 ここでは貴婦人が首飾りを手にしているため、 首飾りを着けようとしているのか、宝石箱にしまおうとしているのかわかりません。 ということから、このタピスリーが物語の最初なのか終わりなのか と言われていますが、どちらなのでしょうか。 人間の基本の五感にプラス欲望、という見方もできます。 désir を欲望と訳すか望みと訳すか・・・。 これらのタピスリーは、当時の有力者ジャン・ル・ヴィストが娘の結婚祝いに織らせ、 「愛」を意味しているというエピソードも残っています。 パリ左岸カルティエ・ラタンもまた趣きのある界隈です。 右岸をウロウロすることの多い私ですが、もちろん左岸の雰囲気も大好きです。 中世美術館 Musée national du Moyen Âge Thermes et hôtel de Cluny 6, place Paul Painlevé 75005 Paris
by pinkfleur
| 2010-07-09 23:40
| パリ
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